実はテイルズファンでした
ヤブキです
ブログを始めてしばらくした時ほどの熱意がないため、今更ながら雑な感想を書きます
先に総評だけ言うと、結構面白かったけど言いたいことがあるって感じです
よかったところは先に書こうと思うので、手放しで面白かったと思う人はそこだけ読んでください
ただ、正直ディスの方が熱が入ってます
もちろんネタバレはガンガンします
天気の子とデスティニー2はディスのところで比較対象にするのでそこも注意
それではいきましょう
面白かったところ
ストーリーラインと設定と回収
テイルズ王道の2種属2世界設定いつもの差別と和解と一緒に支配と奴隷のテーマを盛り込みつつ、展開的にも、もう一つの世界に行って根本的な原因を断つのは、冒頭の世界観設定の時点から期待されてたことを完遂してるんじゃないでしょうか
そこは綺麗にやってくれました
設定の回収の仕方も結構好きで、後で同じこと言いますがリンウェルの「ダナの魔法使い」の存在が、のちに出てくる「レナ人はダナ人から作られた」と言う設定を説明するファクターになったり
アルフェンの仮面が青く光るのは右眼の王の紋章のせいだったり(背中に紋章が現れない理由はあえて不満としては挙げません。鉄仮面がなんかやってんでしょう)
これも後で語りますが、赤い女だったり
2周目をすると気づけることがたくさんあるような話の作りになっていて、1周目も回収時の爽快感を味わえたのはとてもよかったです
個人的には若干情報過多なくらいの設定や専門用語てんこ盛りな作品が好きなのでこの点は本当に良かったなと思いました
赤い女の伏線
これが個人的にすごくよかった領将と会うたびに視界に入ってたけど全然気にならなかったんですよね
ヴォルラーンが兵を引かせたタイミングで居残ってるのをみてようやく違和感を抱いたんですけど、その直後ネタバラシがあってやられた!ってなりました
ゲームのモブってモデルが同じでも気にならないので、あ、領将の側近はこう言うモデルの使い回ししてるんだって思っちゃいました
こういうならではのやり口はいいなと思います
グラフィック
これは凄かったっすねよく言われている例に漏れず、テイルズにはアニメっぽいグラフィックを求めてはいるんですけど(ヴェスペリアとかグレイセスくらいのが好きだったりします)、世界やでかいモンスターのスケール感とか、いつもよりアニメっぽくない(僕の主観)デザインのキャラにはあってたように思います
リンウェルの成長
ストーリーを通して一番好きなキャラはリンウェルかもしれませんそもそもダナの魔法使いという設定が後々にレナの成り立ちに効いてくる伏線になってて、キャラの立ち位置自体が良かったというのもあるんですが
特にミハグサールで復讐から解放されてから精神的な成長を果たすと同時にダナの声を聞くことができるようになる流れは、キャラ個人の成長とストーリーが噛み合ってて綺麗な展開の仕方だったと思います
戦闘
序盤から術技バンバン使えて、コンボ繋がるの楽しくなかったですか?僕はストーリーモードでやってたにも関わらずラストのほうは結構戦闘しんどくて、僕よりも難易度上げてやってた奴はきついとも言ってましたが、まあそれはそれとして楽しかったかなと
秘奥義のカットインないのは悲しいけど、コンボしまくってブーストストライク決めるのも気持ちよかったし
第二期OP
これはマジでテンション上がった正直なところ1個目のOPは曲が好みから外れたのと、映像的にもあまり印象に残るところがなくてあまり納得いってなかったんですが
二つ目のOPはパーティキャラ一人一人がシオンに微笑みかけるシーンがめちゃくちゃ良かったし、曲も好きだった(昔の曲のカバーなのは後で知った)
ストーリー的にも赤い女の回収とレナ編に向けて動き出しそうな雰囲気から期待感が高まるところだったので文句なしの絶好のタイミングでした
ツッコミどころ
さて本題ここまで褒めるところがあるのに手放しで神!ってならなかった理由を書いていきます
ロウはこの旅で何を得たのか
なんか…ずっと親父に囚われてなかったか?こいつ親父と折り合いがつく間も無く、何も学べずに死んでしまったからアルフェンについていくのまではわかったけど
結局本筋ではずっと親父のこと引きずって前に進めてないような気がしました
リンウェルの成長と一緒にロウも吹っ切れてくれれば良かったんだけどな…って感じです
「オヤジみたいにデカイ事はできないけど、自分の目の前の奴が道を踏み外さないように助けてやりたい」とか、「自分の目の前で困ってる奴がいたら助けてやりたい」とか、そういうことを、あの場で、自分の意思で、はっきりと口にしてくれれば
結局のところ僕の期待と違うからダメだと騒いでるのに他ならないんですけど、ロウは「どうすればいいかわからんから親父を知るアルフェンについて行く」がスタートなら「やりたいことを見つけて、親父の教えを心に留めながらも自分の足で歩くことができるようになる」がゴールじゃないのかなって思ったんですよ
流されるままにダナとレナの共存を手伝う流れだけど、お前の内にある何がそうさせるのかははっきりさせてよって思いました
ちなみに、同じくアルフェンに同行した後に変化があまりなかったキャラにキサラがいると思うんですが、あいつは僕的にはセーフです
テュオハリムと共にダナとレナの共存に尽くすという行動原理がメナンシアを出た時からはっきりしてたので、あいつの話はちゃんと終わったなって思ったからです
ヘヴレクトの35に急に喧嘩を売り始めるアルフェン
ラストの方でヘルガイムキルたちの妨害を受けてほぼ詰みの状況から救ってくれたヘヴレクトの35
色々あったものの結果だけ見たらタダで助けてくれた恩人のはずの彼に、「俺らの気持ちなんかお前には一生わからんやろなw」と捨て台詞を吐いてレナへ旅立つアルフェンに疑問を抱いたのは僕だけでしょうか
故郷を救うでもなく、ただ観測して結果を見届けるだけの彼らが、「あるがままを受け入れるだけで、何かを自分の意思で変えることのない奴隷」であるということなのかな?とも思いましたが、やっぱりソレでも納得できない
アルフェンたちが決戦後に目指すことになるダナとレナの共存は、そう言う別の価値観(ヘルガイムキルに植え付けられた差別意識とか)を持つ人間同士の和解だろ
なんで急に自分の気に食わない考え方してるだけの味方に喧嘩売るんだ
そんなんで平和とか築けるんか?
しかも、アルフェンの当座の目的は世界を救うというものだけではなく、自分の好きな女を世界との天秤にかけてでも救いたいという極めてエゴイスティックなものです
ただでさえ、言ってしまえばよその世界で生きてる宇宙人たちに「俺らの世界が消滅しちゃうから、お前らになんのメリットもないけど手を貸してくれ」と言うのが不遜なのに、「俺の好きな女が死なないためなら世界を確実に救う手段を放棄することも辞さない覚悟だからお前の望み通りには動かんけど、ソレを飲んだ上で手を貸してくれ!」とのたまい、挙句「まあお前みたいなのに俺の気持ちはわからんやろな」は流石に…
世界救うのはそら立派やけど、キミちょっと天狗になってへん?って思いました
世界とヒロインの天秤〜ToD2、天気の子と比較して〜
さて、じゃあ僕がヒロインのために世界を見捨てる選択肢が嫌いなのかと言われるとそんなことはありません天気の子とか好きです
まずそこから比較していきましょう
では、天気の子ではなぜあれが許されるのかについてですが
あれは主人公が思春期で、作品のジャンルがセカイ系だからです
少年少女にとっては自分を取り巻くごく小さな関係性こそがセカイであり、現実として存在する世界との違いなんでない
だからより身近で想像しやすい、大切なセカイを選択するのはごく自然なことで、その浅はかな選択をすることこそが思春期なんです
でもアルフェンは21歳です
分別つけなよって少なからず思いません?
もちろんこれは好みの部分にはなってくるかもですが、王道なストーリーだとしても、理想を追うならそれに足る理由か、それがないなら盲目的になる主人公に共感するだけの材料は必須だと思います
次にToD2、テイルズオブデスティニー2と比較しましょう
こっちはかなりシンプルです
アライズとデスティニー2は、天気の子同様に世界とヒロインを天秤にかけるシーンが共通します
アライズでは、結果的に逃げ道が用意されていたものの、その手段は最後の最後まで不確かなものでした
不特定多数の他人に依存するやり方だし
正直なところ世界を賭けてやるには危険すぎる行動に思えました
タイムリミットが刻一刻と迫っているところで「やだやだシオン殺したくない!」ってやっててええのんか?ってのもありました
いい歳してそりゃないだろと
一方デスティニー2の主人公カイルは、世界を救うために巨大レンズを破壊します
それがヒロインであり、互いに想いを通わせた相手でもあるリアラを殺すことになるとわかっていてもです
もちろんアライズと違い、そうするしかない状況だったのもあります
カイルは一度、年相応の弱さからリアラにその判断を委ねますが、最後にはリアラの願い通りにレンズを砕きます
これをやってのけたカイルは15歳
駄々をこねてたアルフェンは21歳です
シオンとのキス
最後にこれちょっと広げてシオンとの恋愛描写について全体的に触れていきます
まずはキスです
荊のいないところでって言ったじゃん!あのシーン良かったからそこはちゃんとして欲しかった
最後の方の説明聞いてる感じまだ荊いるじゃん近くに!
我慢せんかい!とめっちゃ思いました
もちろん荊がシオンの中からいなくなったからオッケーなのはわかるんだけど…もっとこう、エピローグとかで、ダナに戻った時とか、戻る途中とかで「あの約束覚えてる?」って不意打ちでちゅっとやるのが一番キュンとくるんだわ僕的に
開放して即キスはもうそれしか頭になかったっすやんキミら!世界をベットしてた時絶対頭真っピンクやん!
というかですね、そもそもラストシーンがキスじゃあ何見せられてたのかわからんからなるんですわ
散々作中でその単語が繰り返されていた通り、この物語は最後の最後ギリギリのところまで確実に「奴隷からの解放」を描いた物語だったんです
でも、解放の旅の末たどり着いた結末をまとめる間もなくその物語のラストがキスで締められたことで、僕は「あっ、俺今までこいつらの壮大な馴れ初めを見せられてたんだ」って思ってしまいました
ショックのあまり、「やりやがった…」って本当に一人で部屋でつぶやいてました
もちろん、エンディングのイラストで結婚したりしてるのはいいんです
だってあれはストーリーの外の話だし
奴隷の話とは関係ないけど、人として当然こうなるよねって部分をファンに見せるためのものだと思えば自然だし
でも真っ先にキスするのはなんか違うと思います
もし、自由恋愛は奴隷に認められてないから「キス」は解放そのものなんだ!というならもっとこれまで解放してきた街でそういう描写入れてくれないとカタルシス感じられないよ!!
あとかなり脱線するけど、カラグリア解放後のシオンが雑にデレるシーンとか、その後ずっと目的や知っていることを伏せてカリカリしてたところを見てるとあんまりシオンの情緒がわかんなかったです
中盤までの僕の不満はこの一点につきました
こういうわけで、シオンとアルフェンの恋愛に気持ちが乗らなかったのもあると思います
おわり
はい、お見苦しいところをお見せしましたが、こんなところでしたツッコミどころに関して、できるだけ共感してもらおうと言葉を重ねはしましたが、結局のところ僕の好みとか、期待の問題です
僕の感想を読んでもやっぱりこのゲームは面白かったという人がいたら、それはその通りだと思います
実際おもろかったし
最後になりますが、僕がこんな感想を書いたのは、あくまで「面白かったからこそ不満がある」という気持ちからなのだけは理解して欲しいです
なんだかんだ言っても久しぶりのテイルズ、楽しませてもらいました
てなわけで、旬を逃した感のある感想記事はこれにて終了です
お付き合いいただきありがとうございました
それではまたどこかで
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