ヤブキモオタ日記

ヤブキのオタク趣味日記 ジャンプメインで、たまに映画やアニメ、読んだ漫画の感想を書きます

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シンエヴァンゲリオン、見てきました
ほんとにすごかったです


僕は今回の映画に向けてエヴァを一気見したにわかですが、そんなにわかでも感動できたエヴァンゲリオンという作品に敬意を表しながら、感想記事を書いていこうと思います
だいぶ遅くなりましたが…

構成は以下の通り
  • 自分語り〜僕のエヴァンゲリオン歴〜
  • 感想〜エヴァの呪いからの解放〜

ってな感じで行きます

自分語りの部分は、自分の中では感想とある程度結びついてるんですが…まあきしょいオタクの話なんか聞きたく無い人は飛ばしてOKです

(半分くらい書いてから知ったんですが、やっぱ自分とエヴァの付き合いを書いた感想多いらしいっすね
そういう映画だし仕方ないので許してください)

自分語り〜僕のエヴァンゲリオン歴〜

僕が初めてエヴァンゲリオンの存在をちゃんと認知したのは中学生の頃でした
今になって思うと当時はちょうど漫画版エヴァの連載が再開された年で、その頃になって周りでエヴァの漫画からアニメを見始めたオタクが急に増えたと思います(もしかしたら新劇場版のせいかも)



高校生になると、ついに僕も漫画版エヴァを読み始めます
記憶は朧げですが、オタクとして読んどかないと…という義務感で読み始めて、結局あまりハマらなかった記憶があります
それからしばらくして、いわゆる「セカイ系」と評されるジャンルの作品にハマり始めます
僕が読んだのは「イリヤの空、UFOの夏」、「最終兵器彼女」でした
セカイ系作品は、そう言ったジャンルとして認識された初期に「ポストエヴァンゲリオン症候群」とも呼ばれたジャンルです
エヴァにはハマらなくても、自分がハマった作品は実はエヴァの強い影響下に生まれたとされる作品である、ということを後から知りました


それから今かけては、セカイ系作品では新海誠監督の「天気の子」にハマるなど(新海監督の「ほしのこえ」もセカイ系作品としては有名)

そして1番大きいのは「呪術廻戦」存在
幼魚と逆罰編でハマったのち、渋谷事変を機に人生で1、2を争うほど夢中になったこの作品
作者の芥見下々先生は、自ら称してエヴァンゲリオンの影響を受けた作家です


これ以外にも、エヴァ好きの友達というのは常に近くにいて、たびたび話を聞く機会がありました
聞いていると毎回、考察しがいのある設定や、作り込まれた世界観に魅力を感じていました


とまあ、僕本人がエヴァをろくに観てなくても、間接的にエヴァと接する機会には事欠かなかった十数年間でした


そして今年
僕はエヴァと同い年の世代として、にわかなりに時代の終結をちゃんと見届けようと思い、これまで観たことがなかったエヴァを見る1週間前からテレビシリーズ、旧劇場版
そしてなんとなくしか観たことがなかった新劇場版を観直して映画に臨みました


その程度のにわかの僕ですら感動できたので、25年間、もしくはそれに準ずる期間ずっとエヴァを追っていたオタクからしたら感動もひとしおだと思います


感想

以前から庵野監督が「いつかエヴァンゲリオンから卒業しないといけない」と言っていたのは知っていました
そのため、今回の映画は卒業式であり、卒業する我々観客は、それぞれの形で接してきたエヴァンゲリオンに別れを告げるための映画だったんだと感じました

また、パンフレットで鶴巻監督が「庵野さんは映画に自分の置かれている状況や世の中を映し出してしまう」的なことを言っていたので、今回はそう言った文脈での感想になります
言ってしまえば映画を見て庵野監督をわかった気になったオタクの妄想ですので、ご了承ください

ぶっちゃけそれを除いた率直な感想は設定とか解説できるほど詳しく無いため、「すごかった」の一言に尽きるので

エヴァの呪いからの解放

Qになって突如現れた設定、エヴァの呪い
エヴァに乗ったら歳を取らなくなるってものですね

シンエヴァのラストでは、このエヴァの呪いから解き放たれたシンジたちが描かれてるわけなので、話の一つの側面として「呪いからの脱却」があると思います

では、エヴァに呪われているのは誰なのかというと
「何を描いてもエヴァの焼き直しにしかならない」と考えるようになってしまった庵野監督と、いつまでもエヴァに囚われているオタク文化と、何年もエヴァを待ち続けた我々オタクそのものじゃないでしょうか

庵野監督自身や我々オタクというのはある程度伝わると思うので置いといて
自分語りの時にもいいましたが、エヴァの他作品への影響はばかにならなくて、エヴァをろくに見てなかった僕ですらエヴァの影響下にある作品をたくさん見てきました
いまだに天気の子や呪術廻戦のような作品が現れるオタク文化、作家達はいまだエヴァに呪われています
僕はどちらも好きなので呪われてて万々歳ですが、常に新しい作品を求めている庵野監督にとっては、そう評される作品群は呪われているにしか見えないのではないかと思います

この呪われた一つの時代に、あんな監督自身が終止符を打つということにカタルシスを感じずにはいられませんでした

それをそのまんま素直にエヴァを一機づつ破壊してやってしまうのは素直すぎて面白かったです

シンジの立ち直りとエンターテイメント多めな構成

エヴァをずっと追ってる友達が「庵野のことだから最後は謎の演出入れまくって精神面を描いて終わるんだろうなと思ってたら、結構バトルとかある優しい作りで驚いた」みたいなこと言ってました
確かに旧劇場版やテレビシリーズを見てるとそう思いますし、実際ちょっとそういう斬新な演出と精神病はやってましたけど、なんだかんだで初号機vs十三号機の戦いというかなりわかりやすい最終決戦が描かれてました

これを見て思い出したのは、「好きだから」と言われ、みんなのためにエヴァに乗る選択をしたシンジです
Qの後に鬱になって映画が作れなくなり、それでも9年かけてエヴァを完結させた庵野監督と姿を重ねずにはいられません

正直これに関しては、絶対に100%が計算ではなくて、シンジが失語症から立ち直る件はほぼほぼQの時には既に作られていた展開です
さらに先に言うと、実際問題庵野監督が立ち直れたのは監督と近しい人たちやシンゴジラの存在だと思ってるんですが
それでも立ち直れないような現実から、ファンがエヴァを、自分を「好きだから」自分を待ってくれていることを自覚してファンの求めるエンターテイメントとしてのエヴァを描こうとしたように見えて仕方なかったです


同じくこの友達が言ってた「シンエヴァ見て「かっこよかった〜」という感想だけ言ってる奴これまで何を見てたんだ」っていうことです
僕も知り合いから「Qはわけわからないのを楽しむもの」って言われた時「思考放棄して雰囲気に酔ってるだけだ」と結構キレてた時期があったんですが
誤解を恐れずにいうと、実際こうやって「なんとなくかっこいいロボットもの」のエヴァを見てる人っているわけです

ただ、別にこういう見方が作品にとって悪いわけではなくて、実際こういう層に偉そうなこと言ってる僕らも、結局かっこいいバトルとかあれば嬉しいし(僕なんかよりハードな考察勢はその限りじゃないとかもしれませんが)、ファンとしてエヴァを愛する気持ちはある程度共有できるものがあると思います

そうやって広い層から求められたエヴァンゲリオンを描くという意識はあったんじゃないでしょうか

こうした要素が、多くの人に「自分のための作品だ」と思われる作品になった理由にあるのかなと思います

庵野監督がエヴァに至るまでの道

卒業先って、小学校なら6年間、中学高校なら3年間の思い出を振り返る写真のスライドショーは鉄板ですよね

初号機vs十三号機の必要なまでの特撮パロディ
腸クオリティCGを作る技術がありながら、雑なミニチュア感というか
エヴァに当たったビルが壊れもせずに横にズレる、みたいな嘘であることをわざと描いたような演出

それをしながら、エヴァのこれまでを振り返るような場所(この場合はセットと呼ぶべきでしょうか)での戦いを繰り返します

エヴァオリジナル作品ではあるものの、多くの作品(僕が演出から読み取れる分ではウルトラマンの比重が大きそうですが、広くは特撮作品と言っていいのかもしれません)から影響を受けて作られた作品
監督自身、NHKの番組でエヴァで自分の思う面白いものは全てエヴァでやったといったことを言ってしましたが、その面白いと感じる感性を作り上げた作品群が、この特撮的な演出の正体だと思います

我々観客が影響を受けたエヴァから卒業するなとは違い、庵野監督はエヴァを作るまでに通ってきたもの全てに対しても卒業しなけれならないため、必要な儀式だったんでしょう

ちなみにあの特撮セットみたいなやつのホリゾント(背景の布)の雲は、ホリゾントに雲を描き続けた雲の神様、島倉ニ千六さんが描いてたらしいです

余談

先に言っていた観点以外で面白いと思った考察は、カヲルが息子に優しくしたい父親という、ゲンドウの鏡写の関係になっているというものです
ラストバトルでシンジを待つ十三号機があからさまにカヲル初登場時のポーズを取ってるのとか、もうそうとしか説明がつかなくて感動しました
他にも、ゲンドウが回想でピアノが好きと言っていたのがQのピアノのシーンと繋がってたりと、信憑性が高いです

今回の考察の趣旨と異なる内容なのでここで余談として書きましたが、今作の魅力はこうしたキャラの対比構造にもあるなと思います

おわり

今作は一言で言うなら卒業式だと思うので、二回見にいくのは違うんじゃないかと思っていました
けど、考察をしたり聞いたり、友達と話したりしていると二回三回と見にいきたくなる作品だなと思います

まあ、卒業式って記念にDVDとかもらった気がするし、あれを見直す感覚で行っていいかもしれないです

特に、初回見に行った時には今回のアニメの作り方が他のアニメとは一線を隠していることも知りませんでした
プレビズを使った制作方法による、全ての絵が決まっている映像というものを意識してみてみたいです

…と、他に特に言うこともないので
これで記事は終わります

さようなら、全てのエヴァンゲリオン!
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コメント

 コメント一覧 (1)

    • 1. 碇ヤチンジ
    • 2021年04月04日 10:21
    • 5 シンエヴァめちゃ面白かったです
      アニメ版と新劇見てる程度のにわかなので用語やシステムはあまり理解できなかったんですが話の流れは分かりやすくてスッキリ終わってよかったです
      観終わった時「エヴァ完結しちゃったんだ…」って虚無感に襲われました。さみしい
      そして最後でマリめっちゃ好きになった
      やっぱ胸の大きいいい女なんだよな
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