祝!やが君完結!
三巻が出たくらいの頃に友達に借りてから早3年
百合漫画に全く触れてこなかった僕がこの作品にここまでハマるとは、当時全く思ってませんでした
読みながら、最終巻の感想に言葉などいらないのでは?と思いもしましたが
最終巻が面白ければ感想を書くと以前言ったことと、何より後書きで鳰先生が「やが君が感想を多くかかれる漫画でよかった」的なことを言っていたので
せっかくだし全体を振り返りながらまとめて感想にしてみようかなと思います
侑大好き人間なので、侑侑連呼する感想になりますがご容赦ください
ちなみに6巻の感想はこちらです
『好き』に始まり『好き』に終わる物語
よく言ってることなので、僕の他の感想記事も読んでくれてる人には「また言ってるよ…」と思われるかもしれませんが
僕が好きになる物語は大抵物語に一本の筋が通っています
やが君のそれは何かと言われればそれはもう『好き』という言葉しかないでしょう
7巻は特に顕著だったと思います
好きに気づいた侑と、好きを伝えた沙弥香と、好きと向き合う橙子の話と盛り沢山でしたからね
中でもこれは名言はこれだったなと思います
この言葉が橙子が侑を選ぶことができたきっかけでもありますし、めちゃくちゃ大事な言葉だから当たり前ではあるんですが…それ以上に
この台詞を読んだとき、めちゃくちゃストンと心に落ちてきました
以降ことあるごとに思い出してます
この台詞はやが君の核心
『好き』という気持ちの一つの答えだと思います
漫画やアニメ、ゲームで物語を見てるとごく稀に、一切反論の余地なく腑に落ちてしまう台詞とたまに出会います
これ以外で真っ先に思いつくのは「テイルズオブリバース」のピーチパイ演説とかでしょうか
こちらは人種差別に対する答えのような台詞だったので、なんだそれとなった人は是非聞いてみてほしいです
だいぶ脱線しましたが
ともかく、一つの真理だなと思わされる台詞が出てくるほど、ある事柄に対して突き詰めて考えられた作品が面白くないわけないだろ!という話です
勝手な想像ですが、鳰先生は本当に『好き』という感情に真剣に向き合ってこの漫画を描いたんだろうなと思いました
『好き』とは何か?から始まり、『好き』を知り、『好き』を識り、『好き』を手に入れて終わる
キャラクターだけじゃなく、読んでた僕も『好き』とは何かが分かるような、描くべきものを描き切った素晴らしい漫画でした
もはや作者さんと担当さん
それにこの漫画を勧めてくれた友人には感謝しかないです
最終巻について
さて、それを踏まえて最終巻の好きなところを語っていきましょう
まあ、これしかないでしょう
まあありがちではあります
物語で欲しいものを手に入れたんだという表現として、空を掴む仕草は
しかしこれ、侑は4話でも同じ仕草をしているんですよね
4巻を読み直してみると、このシーンの前では怜が「やったー 星届いたー」と言っています
この最低限かつ自然なセリフで捕捉されているように、彼氏がいる怜に届いた『星』とは、『好き』のことだったんでしょう
その『星』に触れられるのかな、と手を伸ばして始まった侑の物語が『星』を掴んで終わるのは、ただただ綺麗としか言えません
まあ、この物語の序盤とラストをリンクさせる演出もありがちではあります
ですがありがちな演出は熱いからありがちなわけであって、それを上手く描いた漫画がそりゃ一番面白いよねと思いました
さて
最終巻の内容でもう一つ外せないものがあります
もちろん”お泊り”です
これもやってくれて良かったと思います
もちろんえっちで最高!とかそう言う意味ではなく、です
えっちで最高だったのは否定しませんが
キスもデートも、侑が橙子を好きでなかった時からしてることなので
これがなければ2人の行き着いた場所を確認できません
何より、侑が攻め、橙子が受けなのが良いですね
物語の開始時、侑は『好き』が降ってくるを待っていて、橙子は『好き』を受け入れるのが怖かったのに対して
“お泊り”では侑は橙子を『好き』であることを選び、橙子はそれを受け入れることができました
この変化を描くための”お泊り”だったんだと思いました
それと、侑のこの表情最高じゃないですか?
ここ以外にもめちゃくちゃいい表情いっぱいあったんですけど、台詞とマッチしてるここはやはり抜群に良かったです
本当にほんの一年前まで『好き』を知らなかったんだなってことがわかる表情だと思います
自分の中に湧いてきた感情と、その感情のままに自分がしようとしてることに頭が追い付かなくなってそうじゃないですか?
読んでてずっとソワソワしてました
最後に
完結したことには寂しさもありますが、漫画は綺麗に纏ってこそだと思うので、やが君が良い最終回を迎えてくれて本当に嬉しいです
物語の中の時間で1年が経過して完結(後日談を除く)、というのは結構メジャーな気がしますが
今作を見てると1年というスパンは間延びせず、かつ変化を描きやすい良いスパンなんだなと思わされます
じっくりとキャラクターの表情の変化や仕草を描きつつ、内容も濃くて大満足な全8巻でした
侑という僕の漫画歴でもトップクラスに好きなキャラクターとも出会えたし、本当に買って良かったです
次回作がなんであれ、また単行本を買わせてもらうと思います
何を隠そう、仲谷鳰先生の絵がドストライクで、多分これに並ぶほど絵が好きな作家は他に横田卓馬先生しかいません
なので画集も余裕で購入します
もちろん次回作も期待してます!
…と、良い感じにまとまった風になったところで今回は終わりにします
それでは!
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