ヤブキモオタ日記

ヤブキのオタク趣味日記 ジャンプメインで、たまに映画やアニメ、読んだ漫画の感想を書きます

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祝!コミックス部門アンデッドアンラック一位!
次にくるマンガ大賞2020が発表となりました

先に言っておきます
ぶっちゃけ、今回の記事では一位の「アンデッドアンラック」、二位の「君のことが大大大大大好きな100人の彼女」、三位の「それでも歩は寄せてくる」にしかほぼほぼ触れません
詳しい順位は次にくるマンガ大賞のページでご覧ください→ https://tsugimanga.jp/

今回は多分に独断と偏見を含んだディスを含む記事なのでご注意を
また、このマンガ大賞自体が未読の面白いマンガを発掘するためのものだと思ってるので致命的なネタバレはしません
それでは本題にはいります

受賞作一覧を見たときの感想

で、皆さん的にはどうですか、この結果は
僕はたまたま上三作を読んでました

その上で、アンデッドアンラックは今年じゃなくても一位が取れると確信できるほどの出来の漫画だと思います
しかし、その下を見てると…あれ?
今年実質アンデラだけじゃね?って思いました

そう思った要因として、2位と3位が僕的にそこまでだったことや、今不作だなと思っていたジャンプの新連載がアンデラ以外も3作
6位アグラビティボーイズ(これはちょっと好きだけどこんな順位にくるか?2018年の6位は呪術廻戦だぞ?と思う)、11位マッシュル、13位ミタマセキュレティ
なんならミタマは打ち切られてます

触れなかった作品については読んでないのでそこが面白いという落ちはあるかもですけどね
現に16位の「全ての人類を破壊する、それらは再生できない」は読んでますがめちゃくちゃ好きです
二位に入ってもいいくらい好き


ただ、これはあくまで”次にくる”マンガ大賞なんだと思うと多少なり理解できるかなって思ったので今回筆を取るに至りました


そろそろ記事タイトル詐欺じゃないことがわかる内容に入ります


次にくるn股ラブコメ

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ちなみにn股というのは、「君のことが大大大大大好きな100人の彼女」がタイトル通りなら将来的に100股することになるので、二股ではなくn股としてます
類似作品として、ほぼ同時期に連載が始まったカノジョも彼女(今はまだなんとか二股で堪えてる)があります

今きてるマンガってどういうマンガ?

パッと思いつくのは4位に入賞していたような異世界転生モノ…ではなく三位の「それでも歩は寄せてくる」の山本崇一郎先生作品に代表されるような固定ヒロイン系ラブコメです

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Twitterでバズる漫画のテンプレートでもありますよね

おそらく先駆けとなった「からかい上手の高木さん」の連載開始は2013年ですから、認知されてリスペクトされた作品が出始めるまでに3.4年かかったと考えてももう3年はこういう漫画は流行の一つとして存在してるわけです(ここの計算は適当でソースは一切ありません)


もう一つ、流行の風潮としてあるのは、やはりソードアートオンラインの系譜である俺ツエー系ラノベです
ですがここでは、流行りの異世界転生モノのルーツになってそうな俺ツエーとかゲームの要素は頭から消してもらって、わりと序盤から主人公とヒロインが付き合いだすことに注目してほしいです

当時ソードアートオンラインや、他のところだと落第騎士の英雄譚とかを見てたとき結構衝撃でした
関係をはぐらかして複数ヒロインを出すのがテンプレだと思ってたので

流行作品の傾向と問題点

とまあ、少なくとも僕の浅いオタク歴から見た流行の内容と起源はこんなもんです

固定ヒロイン系ラブコメも主人公とヒロインは実質付き合ってるようなもんなので(どころか関係が明言されてるものも多い)、なんだか最近はヒロインとの関係性にハラハラするのではなく、確定された関係による安心感の方が重要視されてる気がします


では、逆にこれらの固定ヒロイン系作品の問題点はなんでしょう
これは簡単で、ヒロインが一人で、サブヒロインがいても存在感は薄くなるため、メインヒロインに作品の価値が委ねられやすいことです

それと、読み味が単調になりがちです
関係性が確定されており、他キャラの登場により揺れ動くこともまずないので、当たり前ですが
少なくとも僕は固定ヒロイン系ラブコメを読んでて印象に残った回ってあんまないです


念のため補足しますが、ソードアートオンラインとかはヒロインと付き合ってる関係の話の引き合いにするために出した例で、ストーリーの主軸は別にあるためこれらの問題点のは当てはまらないです

結論として導き出される合理的n股


ここでようやっとn股ラブコメの話に戻ります
以上を踏まえて、じゃあ次に流行るラブコメってなんだよ!と考えると、「ヒロインとは付き合ってるけど、そのヒロインは複数人いるラブコメだ」となります

これを実現させるために、主人公にn股させるラブコメが生まれたのではないでしょうか
もちろん、「いつバレるんだ、ハラハラ」なんて感想は想定する読者は求めていないので、n股をヒロイン達は了承しています
さらに新ヒロイン登場のたびに関係性は多少変化するため読み味もある程度変化します(少なくとも既存の複数ヒロイン系ラブコメ程度には)

これは確かに次にくるマンガかも…


しかし、これには致命的な欠陥が
少なくとも僕は、どんな理由であれ平気で浮気する主人公と、それを認めるヒロインが理解できませんでした
キャラに共感できないのってかなりまずいのでは?

もはや暴言ですが、この類の漫画を楽しむには倫理観の欠落が必要なのです
自分さえ良ければそれでいいという強く利己的な精神が

それか、作品は作品として俯瞰して楽しめる能力があればなんとかなりますね


———追記———
この漫画にハマれる人と話したんですが、倫理感の欠落が必要といった要素をギャグとして消化する努力をしてるところを無視して語るのはよくないですね

あと、ツンデレヒロインが暴力を振るわない点が「令和のラブコメ」であることを象徴してるという意見はめちゃくちゃ面白かったです

この話の結論

そんなこんなで、以上が僕が今回の次にくるマンガ大賞が不作なのでは?と思い、それでも確かに”次にくるマンガ”ではあるかもしれないと思った理由でした

書いてて思いましたが、擬似ハーレムって漫画、僕は読んだことないんですがめちゃくちゃ狙いのいい漫画なのでは?
主人公やヒロインの倫理観の問題を押さえた上で、擬似的に複数ヒロインをやってると思えば、読み味の問題は解決されてるかは不明なもののかなりいい線いってる気がします


アンデッドアンラックは神

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かなりディス気味な話をした後ですが、ここからはアンデッドアンラックを褒めちぎります

なんと今年始まったばかりのこの漫画、作者の初連載作品であることが信じられないレベルのクオリティです

そのクオリティの一因を一つ一つ紹介していきましょう

否定能力バトル

アンデッドアンラックはタイトル通り、不死と不運の物語

不死、不運はただそういう人間だ、という意味ではなく、彼らの「否定能力」です
作中には他にも多くの否定能力者が登場し、彼らは一様に「自分か相手のなにか」を否定します

そしてこの漫画はジャンプらしくバトル漫画です
能力開示による制約と誓約のような設定はないため、否定能力を駆使したアクションの中で「相手がなにを否定しているのか」を探り合う頭脳戦なのです

この魅力は一巻に収録されているジーナ戦で、既に遺憾無く発揮されています
ジャンプ初見時に「あれ?もしかしてこの漫画面白いか?」と思った回です
確信に変わるのは忘れもしない、衝撃の9話でした


これまでになかった世界観

その9話でなにが起きたかというと…あまりネタバレしたくないのでかなりシンプルに言うと世界観設定の開示です

この世界観がすごい
一気に膨らむ話、物語の規模、生まれる考察の余地

これはぜひ読んでほしいです
僕の周りの人間に聞いたら全員がここでハマったといってたので、期待してもらっていいと思います

あと、この規模の話を9話で持ってくるわけなのでテンポはものすごくいいです


これまでになかった、と言いましたが、よく言われるのはSCPっぽいという話です
僕はSCPに疎いのでよくわかりませんが、詳しい方にはおなじみな感じなんですかね?


画面構成力

これも読んでもらわないと伝わらないことなんですが、漫画として画面構成がとてもダイナミックです

漫画がうまい漫画家と、そうでない(と言ったら失礼ですが、少なくともうまいと引き合いに出されにくい)漫画家との違いの一つとして間違いなくあるのは、「1ページ単位で画面を作るか、見開き2ページ単位で漫画を作るか」です

作者の戸塚慶文先生はおそらくかなり見開き単位での画面構成を意識しており、ハイキューばりに見開きを活用したコマ割りが多いです

見開きの活用は、もちろんやればいいってものではないんですが、少なくともアンデラはアクションをカッコよく見せるのにうまく活用できてると感じます


そして決定的なのが「能力開示ゴマ」
基本的に作中で否定者の否定能力は登場時に伏せられていますが、能力が判明するときには特大のキメゴマが来ます

これが超絶かっこいい
キャラのバストアップに文字とセリフだけで背景一切なしというあり得ないほどシンプルなコマなんですが、これをダイナミックでかなり情報量の多い画面の中でポンとやってのけるのが思い切りがいいし、読み味に緩急がついて良いなと思います

この漫画を100%楽しんでもらうためにも、電子書籍で読むにしても、見開きが確認可能な媒体で読んでほしいなと思います




簡単に語ると、こんな感じの面白漫画です
これを書いてる今現在、まだ2巻しか出てないので買い揃えやすさもありますし、ぜひ試しに読んでみてください
ちょっと絵柄は今風じゃないですが、読んでたら好きになれるいい漫画だと思います



おわり(とついでにウェブ漫画部門の話)

というわけで、次くるマンガ大賞について思ったことを書き殴る記事でした

ちなみにウェブ漫画部門はちゃんと見ません
ぼくやば信者の皆さんごめんなさい
あれは固定ヒロイン系ラブコメだとは思いますが、サブキャラがいいという話をよく聞くので一括りにして語るのはやめました

とはいえ他の入賞作はぱっと見固定ヒロイン系多そうだな〜って感じなので、本記事で書いたこと以上に特段触れることない気がします


あまり締めるために書くことが思いつかないので終わります
みんな、アンデラ読もう!
ではまた!



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